霧のブルノエアポート

チェコのブルノを拠点に浴びた芸術などについて記録。

フランケンシュタインの影を追って─ジュネーヴ観光

どうも、推しの出演作*1で旅行先を決めるオタクです。

フランケンシュタイン』というとなんとなくドイツのイメージが浮かぶけど実のところ舞台の大半はスイスのジュネーヴだったりする。そして原作者のメアリー・シェリーが物語を執筆したのもここ。フランケンシュタインは正真正銘ジュネーヴ人であるとの記述も原作にある。(この記事を読んでる人には殊更説明することでもないかもしれないが、「フランケンシュタイン」はあのつぎはぎだらけで頭にねじが刺さってる怪物の名前ではなく怪物を創り出したビクター・フランケンシュタイン博士の名前である)

その物語を原案としたミュージカル『フランケンシュタイン』が1月から東京で開幕します!ああ、なぜ私は行けないのか。

とかくフランケンシュタインが生まれた地に行きたいという動機でジュネーヴに行ってきたわけですが、がっつり「聖地巡礼」て感じではないので普通に観光記事です。

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角度により虹が見えたレマン湖の大噴水

 

まずは市内の足について少し。

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とにかく物価の高いスイス。観光客誘致にそれがネックになることを市側も重々承知のようで、ジュネーヴのホテルでは宿泊日数に応じて無料の交通チケットが貰える。市内を縦横無尽に走るバスやトラムだけでなくレマン湖を渡る渡し舟にも使えるのでありがたかった。

 

早速それを使用し旧市街へ!

ところで、スイスのレマン湖といえばエリザベートが暗殺されたところでもありますよね。といきなり別作品の話をする。

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シシィが暗殺された場所にある像

渡し舟で数分の短いクルーズを楽しみ旧市街に到着。観光地のひとつであるイギリス公園を散歩して市街地に向かう。

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有名な花時計

 

ひとまずのお目当てはこちら。

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トラムCirque駅近く、スケートボード場がある公園に立っている「フランケンシュタインの怪物」のモニュメント。肌のステッチなどかなり細かくつくりこんであり生々しい。台座も何もなく、歩いているところをそのまま固めたよう形で鎮座しているので遠くから見ると背の高い人が立ってるように見える。

周りに観光客もいないので思う存分眺めたり写真を撮ったりできる。

 

そしてそして偶然にもそのすぐ近くにあったサーカステント!

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cirque de noelの文字

冒頭に触れたミュージカル版ではビクターの元を去ったあと怪物は闘技場で働かされる。これは闘技場ではないもののミュージカルに近い物を発見しかなりテンションがあがった。

私が訪れたのは11月下旬だったためまだ準備中だったが、クリスマスの時期になるとここにサーカスがやってくるそう。準備しているのを見るだけでワクワクします。

 

そしてもう一つのお目当て、メアリー・シェリーがフランケンシュタインを執筆した場所であるディオダディ荘へ。

コロニー地区のバス停mairieをおりてすぐの地点。市街地の中心部、Riveからバスで20分ほどで向かえます。

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私有地のため門扉は閉ざされており中を拝むことはできないが雰囲気を感じるには十分。屋敷内は小径が整備されているほど広く、庭や畑などもあった。

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またここに来たら絶対に楽しみたいのが隣にあるカピート公園からの景色。

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フランケンシュタイン生誕の地であることを説明するプレートも

小高いプレ・バイロンの丘の上に位置するここからは美しいジュネーヴレマン湖の景色が一望できます。

彼女もこの眺望を楽しみながら執筆していたのだろうか。まあ実際にフランケンシュタインの物語の元ととなる「ディオダディ荘の怪奇談義」が行われたのは陰鬱な天気の最中だったらしいですが。

 

今回訪れた『フランケンシュタイン』の関連地は以上になります。我ながら少ない。

以下ただの観光記事。

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ジュネ―ヴの旧市街は街並みが古き良きヨーロッパという感じで歩いているだけでとても楽しい。

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この道とか、ビクターとアンリが肩を並べて歩いていそうじゃないですか?

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ここはバスティオン公園。クリスマスの装飾がされていて美しかった。飾られている電飾をみて夜にもう一度訪れてみたが、残念ながらイルミネーションはまだ始まっていませんでした。来るのが少し早かったかもしれない。

 

それからジュネーヴ観光で時間があったら是非行ってほしいのが美術・歴史博物館と自然史博物館。美術・歴史博物館にはスイスの重要なコレクションの数々が展示されており見ごたえ抜群。考古学分野からスイス人画家の美術品まで展示品の幅は広い。

ヨーロッパ最大級の自然史博物館には動物のはく製がずらりと並ぶ。大人も子供も楽しめる場所だ。

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どちらもなんと入場料は無料なので気軽に訪れてほしい。

 

またジュネーヴ観光で外せないのが国連のヨーロッパ本部。

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ガイドツアーで中の見学も可能です。一人12フランでユーロでも支払えます。カードも使えるようだけど、私が行ったときは機械が壊れていたらしく現金のみの取り扱いだった。所要時間は約一時間で予約は不要。ただし参加の時にパスポートが必要なのでそこだけ気を付けて。

ニュースとかでよく見る会議室を回るのは楽しいですしなにより各国からの寄贈品の数々がとても面白い。是非訪れてほしい場所です。

 

短いですが今回はここまで。

確かに物価の高い国ではありましたが、博物館の入館が無料だったり無料の交通サービスを行っていたりと観光客が回りやすいように工夫されていてあまり金銭的な不自由は感じませんでした。

ヨーロッパを周遊しているひとたちからも物価の面で避けられやすい国ではありますが、尻込みせずに行ってみてほしいなと思います。

 

そしてそして、ミュージカル『フランケンシュタイン』に行かれる皆さまのレポをお待ちしております……できればご要望欄に映像化……は難しくてもせめて音源化を……何卒!

ではまた。

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